地震と引っ越しと私。2011/03/13 20:34


今回の東北地方太平洋沖地震の発生時、自分は所用で都内、田端にいた。
あ、揺れてるなと思った次の瞬間には立っていられないほどであり、ほとんど這うような姿勢で近くにあった新築マンションの入り口に逃げ込んだ。上から何か落ちてきたら、と思ったが、路上にいてもそれは変わらんし、新築なら耐震性の観点から見て大丈夫だろうという判断。
個人的には、地震に際して建物のドアをまず開けるのはともかく、外の様子も確認しないでいきなり飛び出すのは流石にどうかと思う。自分が逃げこんだマンションからいきなり飛び出してくる人を結構見た。道路の向こうの古い建物なんかは一部壁が崩れたり、窓ガラスが壊れたりしていたのでね。怖い怖い。
この時点ではついに関東に大地震が来たかと思い、ケータイで方々に連絡を取ろうとしたが当然繋がらず。一度諦めて、移動を開始する。
歩きながら近くの人に話を聞き、震源が宮城であることを知る。余震が来るたびに足を止めて周囲を警戒しつつ日暮里方面に移動。電車は動いていなくとも、かつての勤務先が近くにあるのでそこまで行けば地理に明るくなるのだ。
その後、しばらくして友人からケータイに電話があり、今回の地震の凄まじさを知る。友人宅は都内にあるのだが部屋の惨状は凄まじい模様だった。
ツイッターの方にも何の呟きもなかったから、と友人は心配しており、ここでようやくそうかツイッターか、と気づくオレのバカ。
西日暮里のドトールで休息(満席だったが、相席を勧めてくれたお嬢さんありがとう)をとりつつ、ツイッターに現状を報告する。どうやら知り合いはおおむね無事な様子。実家のほうにも連絡しようとしたがまだ繋がらず。友人のケータイには繋がったので、実家に自分が無事であることを連絡して欲しいと頼む(これは結局自分の方が早く連絡がついた)。
その後、父親のケータイに繋がったので、自分が無事であることを伝える。
電車は動きそうにないので徒歩での帰宅を決意。
同じような人たちに紛れて歩き続けたが、さすがに地理に明るいとはいえ暗くなってくるとわからなくなるもので途中で道に迷いかけた。

その後、どうにか帰宅。炎上も倒壊もしていなかったのでひとまず安心。室内の惨状に覚悟を決めてドアを開けるが、想定していたよりも被害は少なかった。
これは自分が近日中に引っ越しをするため荷作りを進めていたのも大きかった。本棚はほぼ空っぽだし。PCや家電も無事だった。
しかし壁は漆喰が剥がれ落ちて亀裂が走り、トイレや風呂のタイルも同様。確認した範囲ではアパート周囲のコンクリや石畳にも亀裂が走っていた。
今回はどうにか凌いだが、次にデカイのが来たらヤバイと思う。
元々、老朽化が激しいので4月になったら解体するから引っ越してくれという話が昨年から出ていたのだ。
もっとも解体の話が出ていなくても即引っ越しを決意していたね。
室内の掃除を済ませたあとで、再度実家に連絡。友人からも連絡があったことを聞く。
再びPCから知り合いに安否確認のメールを送るが余震が何度もあって怖い怖い。友人とスカイプで話をしながら今回の災害の情報収集をする。
ベッド脇にバイク用のヘルメットを置いて就寝するも余震で何度も目が覚める。

地震二日目。明るくなってから再度アパートの周囲を調べる。隣の民家、瓦が落ちて割れまくってる……。アパートにはまだ残ってる住人が数組いるが、昨日のうちに帰ってこれたのは自分の他に一軒だけの模様。
こんな時でもどうしても外せない所用があったので(泣)、自転車で都内へ進撃。昨晩ほどではないとはいえ徒歩での帰宅者はかなりいた。ガラスが割れたり壁が崩れている建物もちらほら見た。
帰宅後、ヤシマ作戦に協力しつつ、友人と再びスカイプ。原発の報道にびびりまくる。

三日目、てか今日。度重なる余震の影響からかガスが使えなくなっていることが判明(泣)。初日は大丈夫だったのに……。マイコンメーターの表示ではガスの流量オーバーのために緊急停止した模様。目に見える位置ではガス管に異常は見られなかったので、見えない位置か……。とりあえず元栓を閉めて、明日ガス会社に連絡する。その後、不動産屋に行って、新居のカギを受け取る。その足で新居の様子を確かめてくるが、目に見える範囲で異常は見られないし、住人からも地震による住居の被害の報告は来ていないとのことなので、ひとまず安心する。あとは住みはじめてからでないとわからん。いま住んでいる住居は解体が決まっているのでもう家賃を支払う必要がなく、早めに新居(近所です)を借りて大きな家具以外は自力でピストン輸送の算段です。引っ越しはここからが本番。

まだデカい余震が来る可能性が残されているので予断を許さぬ状況ですが、一刻も早く元の日常に戻る日を祈っております。
また亡くなられた方のご冥福をお祈りします。
地震当日の帰宅中に、とある消防署で「宮城に向けて出動」とのコールがかかっているのを聞きました。たいへん胸の奥が熱くなる思いでした。被災地で人命救助のために尽力されている方々に心からの敬意を表します。